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昨日の不倶戴天の敵は 今日の刎頚の友

日がな一日世界の傍観者となって独り言をのたくった跡

ほほえみの御仏展と常設展と我が家の処方箋展と大妖怪展に行ってきた

 サボタ~ジュ♪


 ぬがぁーというほど暑くもなく、目指した先は上野。日韓国交正常化50周年記念という肩書きに唾棄したい気分満載ながら、文化通過点の一地域ではあるので、行ってみた。日本のそんなに遠くない東側に、更に陸地なり人が住めるような島などがあれば、その文化は更に行っていただろう(アメリカは海を挟んで日本の隣国だぞ)。

 

 今回展示されているのは半跏思惟(はんかしゆい)像。あのポーズ(半跏)で物思いに耽っている(思惟)から半跏思惟像。
 この二尊、原形はインドの半跏思惟象にありながらも、モデルとされた存在が異なる。
 インドのはシッダルタ太子の苦悩が基になっており、朝鮮半島のは当世人気があった弥勒菩薩が基になっており、日本のは穴穂部間人(あなほべのはしひとこと聖徳太子の母君)が基になっている。そしてインドは石製、朝鮮半島は銅造、日本はクスノキ製(表面が黒光りしているのは漆が塗ってあるから)。

 

 結界の肌触りに多少違和感を感じたが、どれほど人の想いを受けてきたんだろうなーと思わせるような感じではあった。そして、あぁ自分のその中に加わったんだなとも。


 製造年代が朝鮮半島が6世紀(三国時代)、日本のが7世紀(飛鳥時代)と違いはあるが、千三百年程の時間、一体何を思ってこの世界を見続けてきているのだろうか?そしてこれから先は?そう思わずにはいられなかった。
 そんなことを考えてはいたが、それでも国交なんぞない方が良かったと思ってしまうのは、実際付き合ってみて思ってもみない厭な目をみた結果か。

 

 その後常設展に移り、伊東マンショの肖像のところへと赴く。で、《親指の聖母》を見つつ、カルロ・ドルチの聖母像に似ているなと改めて思う。確かその作は国立西洋美術館の常設展に展示されているはずだ。自分もポストカードをもっている。
 マンショの肖像は平成26年(2014年)にイタリアで見つかった。そして同じ年、日本で小石川(江戸)の屋敷跡からシドッチと見られる遺骨が見つかった(手厚く葬られたようだ)。シドッチは、18世紀初頭に布教の為に日本に潜入したジョヴァンニ・バティスタ・シドッチというイタリア人宣教師。引き合ったんだろうか?と思わずにはいられない偶然だと感じた。

 

 常設展をふらふらして12時の鐘の音を耳したので、外に出ていつものところでお昼にした(弁当持参)。時折心地の良い風が吹いてきて、日陰でお弁当を食べながら舟を漕ぎそうになった(笑)。あ、お弁当はこぼさずに済みましたよ。
 お腹が落ち着くまでぼけーっとして、その後「多分こっち(不忍池方面)で問題ないだろう。」という感覚で次なる場所へ。
 
 園内で現在地確認の為に地図を見ていたら、どうやら迷い人と思われたようで手助けをしていただいた。そして無事お池の方へ。
 時期的にそういう時期だと知ってはいたが、時間的に無縁と思っていたものに出会う。東京国立博物館の池には赤紫色の睡蓮が咲いていたが、こちらは水面からかなり高く、にょっきっと伸びた蓮(はちす)の花。実が美味しいんだよねー(←やっぱそこに行くか・・・・)。

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 目的地は台東区下町風俗資料館。下町に限らず風俗資料(史料)って面白いものが多い。ただ、狭義的な意味のみを拾う、こちらからするとドエラクハタメイワクなトモガラの所為で嫌な思いにさせられるのは勘弁して欲しいよ。中高生ならいざ知れず。絶倫という言葉にしてもそうだ。平たく言うと人外って意味なのに。


 で、どこかの美術館で『我が家の処方箋 身近なものの意外な効き目』という展示をやっているというポスターを見たので、足を運んでみた。実はここに来るのは初めてです。上野周辺は思った以上に文化施設が多いので、個人的には遊び倒せます。
 
 我が家の処方箋は、所謂民間療法。おばあちゃんの知恵袋的なもの(何故じさまではないのだろうか?)
 自分も幾つか知っているし、実際山に分け入って薬草を集めたこともある。そして何より母が詳しい!流石野生児(←ヱ?)海でも山でもある程度なら鯖威張る出来てしまうと思われる。翻って子供等全員はひ弱な都会っ子。何だろーなぁ、この落差。
 それはともかく、知っているものもあれば知らないものもあり、いや、これは毒だろう(薬にもなるけど)。というものを使っていたり、面白かった。意外な効き目という観点からすると、ハコベが陰○に効くとあって思わず胸中でツッコミ。態々翁草摘んでこなくてもいいじゃんとか思う自分(←・・・・どうしようもねぇな。前述のこと撤回した方が良くね?) 


 誰でも知っているような代表格を上げるとしたら、十薬こと、ドクダミだろう。他にはアロエかな。陳皮、タンポポ、雪ノ下、ゲンノショウコ、ニンニク、ススキの黒焼き、ホオズキなどもいい例ですな。
 その他閲覧者さん達が書いたものも、読んでて楽しかった。自分も書いたが、自分が知っているもので応急処置や成分精製方法で家庭じゃ使わんけど。というのも書いてみた。

 

 そうそう。下町風俗資料館ということもあり、展示室が楽しいことになっている。場合によったら親子4世代で楽しめるんじゃあないかな?


 余談になるが、うちは物持ちがいいのか何なのか知らんが、本来だったら自分の世代なら知らない筈の物を知っているということが多い。今は無き母方の実家は、地元の人でも「まだこんなんあったんだ。」というものが多かったらしい。自分にはそれが当たり前になっているから分からないのだが、海に箱めがねを持って行った時、地元の人に「古い物もっているねぇ。今はもうないから大切に扱いなよ~。」と言われ、初めて気が付く。ということが幾度かあった。


 父方の実家(今自分が住んでいる所でもある)は、昭和20年代に買ったGE社の鋼鉄製扇風機がある。で、まだ稼動する。あと、もう手放す予定である別宅には昭和39年製の炊飯器(国産)がある。これもまだ稼動する。工場用とも思える足踏みミシンもあったし、昭和30後半~同40年初頭の冷房もあった(平成18年くらいに買い換えたのだが、電気工事担当の人がエラクびっくらこいていた)。 
 えっと話が乖離してきたので、次。

 

 資料館を後にして時計を見ると、まだ15時くらいだったので、どうしようかのぅ?歩いて浅草に行くか秋葉原に行くかそれとも・・・・と思って駅の方へと向かっていくと、大妖怪展のポスターが目に入る。そういや博物館でも資料館でも目にしたな。これは岐度行けという啓示だろう!ということで、二木の菓子でパスタソースを購入してから向かった。相変わらず大量買いしているアジア系多し。あとやっぱりマナーは悪い。

 

 秋葉原で乗り換えて二駅先はもう両国。
 7月29日からは金・土曜日はなんと21時まで開館しているので、日が暮れてから行くのも良いかと。
 展示の流れは江戸の妖怪⇒中世の妖怪⇒妖怪の源流⇒妖怪転生(現在の妖怪)となっている。民俗学的な観点からではなく、美術的な観点からの切り口なので違和感を感じる方もいるやも知れないが、それは妖怪に価値観を容喙されたと諦めて下さい。

 

 展示作品はうきゃっ!と思うものや所謂ゆるきゃら?と思うもの、ツッコミどころ満載のもの、絶っ対遭いたくないものなどなど色々あります。一人でもいいですが話の分かる人とご一緒だとなお面白いかと。幽霊や化け物、神仏の眷属、鬼までも妖怪の中に含まれていますが、「妖怪=異界の者」というくくりなら問題ないようです。ちなみに英文を読むと妖怪も土偶もそのままです。英語が読める人は読み比べてみるのも一興かも。しっかし、妖怪は兎も角、土偶は該当する単語がないんだろうか?


 不思議に思ったのが天狗。天狗って元々は輪廻の輪から外れた者達のことなのだが、一体いつからあぁいったような存在になったんだろうか?英訳はマウンテン ゴブリンでした。
 妖怪自体が美術史に現れるのは12世紀頃らしいのだが、表立って出てくるのが14世紀。つまり鎌倉時代末期~建武の新政南北朝室町時代初期という非常にごちゃくちゃした時代。これはやはり時代的な背景も影響しているんだろうか・・・・・・。 


 源流となるものは六道図や地獄図。展示品の中には中国から渡ってきたものもあり、中国大陸の鬼達が描かれているものもあった。日本のと似てはいるが、何となくチベット仏教というか初期仏教の悪鬼達を思わせるのは、色使いの所為か造形の所為か。
 源流の最後の方に土偶が出てくるが、かの有名な遮光器土偶がおります。英語だと「ドグー フィギュア ウィズ スノーゴーグルズ」になっていた。スノーゴーグルって、あんな形状でしたっけか?
 
 最終章は妖怪ウォッチのキャラ達が出てきます。図録にはないが、ジバニャンとウィスパーとUSAピョンだったかな?の没になったデザイン画が展示されているので、デザイナーの苦労を思って下さい。
 知らない自分でも楽しめたので、知っている人達にはより面白く感じられるかもしれないですな。

 

 ショップの充実度はなかなか。季節柄なのか、Tシャツの販売点数が多かったですね。XS~Lサイズの取り扱いだが、男女兼用なので大きめに作られているとのこと。 
 店員さんに伺ったら写真可だったので、非売品の飴を撮ってきました。ちゃんと溶解防止されておりました。
 製作は浅草の飴細工はアメシンさん。

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 伝土佐光信の『百鬼夜行絵巻』に出てくる何だかよく分からないもの。

 

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 同じく伝土佐光信の『百鬼夜行絵巻』に出てくる琵琶の付喪神(つくもがみ)。

 

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 徳利の付喪神

 

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 牛鬼(うしおに)。

 

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 ぬっぺらぼう。

 

 ・・・・一体どんな味なのだろうか?

 

 して、本日のお茶。

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 15年はダージリン1stフラッシュ、ジン茶園の(ラスト)。
 お茶請けは三重県伊勢市ブランカさんのシェル・レーヌのミニ、プレーン味。食べたのは半分。