同じ鉱物で色違いというのはさして珍しいものではない。コランダムがいい例だ。赤いものはルビー。それ以外は全てサファイアと称される。パパラチアといった固有名詞がついたものもいるが。
非常にざっくり例えると、削り氷(ひ)、つまりカキ氷に何色のシロップを掛けたかの違い。
これはアフリカ産のダイオプサイド(透輝石)。
エメラルド・カットというか、スクエア・カットをしているのでエメラルドっぽく見えなくもないが、ダイオプサイド。ギリシア語で「透明」を意味する単語が語源。和名は透輝石。
厄介なことに、同じ色のものでダイオプテーゼというのがある。結晶の形状が違うので見分けることは出来るのだが、正直よく似ている。成分は異なる。こちらはギリシア語で「通してよく見える」が語源。和名は翠銅鉱。
ダイオプサイド(透輝石)の成分 CaMgSi2O6
ダイオプテーゼ(翠銅鉱)の成分 Cu2+SiO2(OH)2
こっちはスリランカ産のダイオプサイド(透輝石)。
クリアだから分かりにくいかもしれないが、針状のマグネサイトが入り込んでいる為、キャッツ・アイ効果が出ている。キャッツ・アイ効果を持つということは、クロスやスターがあるということだ。自分は見た事ないけど。
本日のお茶。
杉谷さんの紅茶と、メーカー違いのフロランタンズ。