場所柄の所為か、外国人が多い。地上を歩くのが面倒なので、JR原宿駅を降りたら、即千代田線の明治神宮原宿駅に潜る。突き当たりまでそれなりに距離があるが、ストレスをそう募らせることなく、太田記念美術館の近くに出られる。
月岡芳年は血みどろ絵で有名だが、晩年は作風が異なり比較的万人向けになる。
今回の月百姿は色々と故事が学べる。一つ一つに簡単な説明がつけられているので、全く何らも知らん人も楽しめるのだが、ちょっと能をかじっていたり、古典に親しんだことある人なら尚更愉しめるかと♪
このシリーズは以前から知っていたのだが、全てを見た事がない。また、刷紙の余白や空白の部分に模様が浮き出ているのだが、書籍の印刷物にはそれがない(完全に転写出来ない)。近場だし、生で見られるなら行くべきだろう!!ってな訳で行ってみた次第。台風の影響もそれほど出ていなかったしね。
自分も少し能をかじったことがあることに加えて、古典文学には日本以外のものも僅かではあるが読んだりしてはいるので、脳内かなり危ない人化しとりました。
月百姿の中には『太平記』を題材とされたものがあるのだが、有名な新田義貞のではなく児島高徳のを見ることが出来たのが個人的にはとても嬉しかった。
雨中のぼんやりとした月の夜、祈りを捧げている構図。桜の木に漢詩を刻む前だということは画面を見て分かるのだが、翌日後醍醐天皇はそれを見て懐抱莞爾するシーンまで映像が繋がって、思わずにやりってなってしまった(←怪し過ぎ)。
見た方が早いな↓フリー素材(?)のサイトから引っ張ってきた。
『太平記』絡みではないが、南北朝に繋がる人物として、伊賀局(いがのつぼね)もおりました。伝承によると楠正儀の細君なのだが、女傑且つ怪力無双なんだよね・・・・・。普通、橋がないからって代わりに傍にあった桜の木を引っこ抜いてその代わりにはしないって。
あと、琵琶なり笛なり糸物を奏している人物がとても多い。
月岡芳年は54歳位で病死してしまうのだが、その先10年20年と生きていたら浮世絵(という小さい括りでいいのか?)の世界はもっと変わっていた可能性が高い。と言われている。だとしたら、一体どんな世界が広がっていたんだろうか?
作品を堪能して満足な余韻に浸りながら、ショップのかまわぬさんへ。そしていつものように手拭いを購入。月や紅葉も良かったのだが、今回は秋刀魚の手拭いを購入。とても好きという訳ではないのだが、キラズが所持している手拭いは何故か魚柄の手拭いが多い。後は和柄。青海波とか毘沙門亀甲とか麻とか波に千鳥とか。
帰りはかなり雨が酷くなっていたのでさっさと帰宅。そして母に頼まれた闇メニューを製造することに・・・・。くーっくっくっ(←その嗤いはヤメレ)。
本日のお茶。
お茶はスリランカ、ルフナはニュー・セント・ジォエキム茶園のミルクティー(ラスト)。牛乳を入れすぎちったい(汗)。
お茶請けはプレシアさんのレアチーズケーキ。ホール食いではなく、ハーフ食い(それでも多いわっ!)のはずだったのだが、1/4を手にしたら手にした部分のビスケットが両サイド崩れるというオチが待っていた。んーで、チーズの部分が下になって床にダイブ。その瞬間バッハの「トッカータとフーガ」が脳裏をよぎっていったことは言うまでもない。・・・・・・しくしく。