行った時間が遅かった。上野に到着した時点で15時半だった。前売り券を持っていたので券買窓口に並ばないで済んだ。
ついでに近くの科博で行なわれている深海展はその時点でも待ち時間が3時間半だった・・・・(自分はたった1点を見る為に最高4時間近く並んだことあるが、一人手持ち無沙汰でその時間はなかなか大変である)。
混んでいたとはいえ、作品と作品の間に隙間がそれなりにあったのでヒット・アンド・アウェイで動けばどうにかなった。
作品はアルチンボルドだけではなく、彼が影響を受けたであろう、また彼に影響を受けたであろう作品群もあったので、興味のない人はそういったところを全て飛ばしておりましたね。
アルチンボルドの描く、所謂寄せ絵ですが、人によったらかなりグロく感じるようで、大泣きしていた子供も幾人か見かけました。つーか、確かに怖いわな。
代表作の《春》、《夏》、《秋》、《冬》と《火》、《大地》、《大気》、《水》の揃いですが、《火》と《大気》は今回初めて目にしました(《大気》は見ていて気分悪くなった)。
同じ色同士でペアリングすることも可能だそう。
《火》は軍事力を仄めかしていて当時の兵器の程度が分かる。それから《夏》は本来なら欧州にない植物(食物)が描いてあり、彼が仕えていた主の権力の程を知ることが出来て胸中複雑になった。《春》が女性だったのには「え?そうなん??」と思ったさ。
アルチンボルドの画家としてではなく、宮廷の演出家としての側面も見ることが出来て面白かった。むしろそっちが本業らしいが、いい意味で計算高い。どれだけ教養も研鑽しているんだろうか?とも思った。
16世紀のイタリアにおける養蚕についても触れており、そこも興味深かった。
あと、上下絵も2点あり、静物画という今まで有り得なかった絵画分野の下地を敷いた事に言及されており、色々と影響力の大きな人だったんだなと改めて思った。
諸作品から一角だけ異質な空間があり、そこで見たものは自分からすると唾棄に値するようなものだった。飾絵皿だと思うのだが、寄せ絵で頭部が描かれていた。で、何が寄せられていたかというと、男性の生殖器。
悪趣味を通り越して以下略。・・・・・・つか、いつの時代にもいるんだね。人の三大欲求はいずれも独立したものであって両立(この場合は鼎立か?)するようなものじゃねぇんだよっ!!
で、見終えた時間は17時ちょい前と意外に早かったのだが、祝日である為習い事が2時間繰り上がっているので、即行帰宅して習い事に行きました。何だかんだで走ってばかりの1日でした。
習い事の後はゆっくりとしていたかったのだが、ベレ氏を呼び付けてあるブツの修復を頼み、色々と話を展開させていたらエライ時間になってしまったので、お茶はせずそのまま寝床でばたんきぅしました。
明日は渋谷のBunkamuraの美術館に行きます。