昨日の不倶戴天の敵は 今日の刎頚の友

日がな一日世界の傍観者となって独り言をのたくった跡

ルドルフ2世の驚異の世界展に行ってきた

 神聖ローマ帝国皇帝ルドルフ2世といえば、究極のディレッタント♪魔法の都プラハの原型を作り上げた御方とも言えませう。

 

 生涯独身とのことだが、妻子居たらどんなんだったんだろうか?政略結婚はハスプブルク家のお家芸といえど、見合った人を探すのは大変かと。

 

 当世は政略結婚を重ねてどんどん領土を拡大したが故にオスマン帝国に狙われる羽目に陥り、領土内の宗教対立を激化させ、因習に雁字搦めにされていた世界だった。 

 故に外(新世界)への興味が増した+実際に行動に出たのではなかろうか?などと勝手に解釈している。

 だってねぇ~、大航海時代と重なるし、海洋の覇権争いが熾烈を極めていたし、インカ帝国滅亡したし以下略。

 

 科学的にも薬理学的にも天文学的にせよ、彼が居たからこそ飛躍的に発展したともいえる。

 展示を見たら、そこらかしこに著名人の名が!常識レベルであげておくとヨハネス・ケプラーガリレオガリレイ、ティコ・ブラーエ、ヤン・ブリューゲル、アタナシウス・キルヒャー、ジュゼッペ・アンチンボルド。

 いずれも日本の教科書に出てくるレベルの方々です。画家に関しては名は知らなくとも見たら分かるかもしらんね。

 ちょっと踏み込んだとこに行くと、欧州初?の鳥専門画家のルーラント・サーフェリー、17世紀のチューリップ狂時代のきっかけを作ったシャルル・ド・ラクリューズ(カロルス・クルシウス)、ハンス・フォン・アーヘン、バルトロメウス・スプリンガー。

 後者2名は美術館に行くような人なら見れば分かるかと。

 

 展示はルドルフ2世がどういう生まれ育ちであるかから始まり、首都に該当する場所をウィーンからプラハに遷都し、そこで栄えた天文学や科学(錬金術)、絵画(招聘された画家達)、世界中から集められた動物や植物、鉱物や標本、工芸品などを一挙に公開。

 

 蒐集したものだけでは飽き足らず、そこからまた抽出や精神的化学反応を起こして招聘された画家達などが皇帝に還元していくといった流れもあり、増え続けていくコレクション。そして充実していくプライベート空間。・・・・レベルがハンパナイね。

 

 ルドルフ2世の死後、弟が再びウィーンに遷都し、膨大なコレクションの中から重要と思われたものだけが一緒に持っていかれた。

 そしてその後起きた30年戦争(宗教戦争)によってコレクションは散逸。スウェーデン王国に持っていかれたものも多い。

 展示ではあまり詳しく触れてはいなかったが、そういった歴史的背景を知っていたらまた違った見方が出来るかと思う。

 

 展示されている絵画は密度がかなり高く、説明が無いと「?」となるようなものが多かった。

 風景画も青霞がかかったような色彩の物が多く、しっとりと水気の含まれた雰囲気を持つものが多かった。

 

 個人的に気に入ったのがペーテル・ステーフェンス2世の《聖アントニウスの誘惑》。

 正直こんな誘惑は誘惑じゃあないっ!!『杜氏春(←字があっているのか分からん)』かよ!?

 

 会場を出てすぐの場所に、特別展示としてフィリップ・ハース作の模型が展示されていました。

 アルチンボルドの四季に基づくものなのだが、人が多過ぎてよく分からなかった(写真撮影可だったため)。

 会期末期だけあり、ポストカードは5種類ほど売り切れていましたね。

 どういった繋がりがあるのかよく分からなかったのだが、ショップではドライフルーツを購入して帰途に着きました。買ったのはラトビア産のクランベリーとフランス産のプルーンとイラン産のデーツ(多分デクレットノア種だと思う)。

 

 起きてから飲まず喰わずで展示に行って帰ってきた。その時点で16時近かったので兎に角お茶にした。

 

 本日のお茶その1。

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 お茶は冬摘み玉山金萱の特級。

 お茶請けは長崎県長崎市は萬順製菓さんの月餅。と徳島県美馬郡はふじやさんの阿波ういろう・なると塩。いずれも麿さんと半分にした。

 

 その2。

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 お茶は17年はダージリン1stフラッシュ、ギタバハール農園のチャイナ・スペシャルDJ-1。

 リーフルさんの17年1stの選りすぐり飲み比べセットに入っていたもの。ちなみに7種類セット。

 

 お茶請けは青森県上北郡はお菓子のみやきんさんのアップルパイ。余談だが、創業は文久元年だ。  

 あと、山口県岩国市はM工房 下森眞利子さんの岩国がんね栗フィナンシェ。

 

 1stにしてはがっつりとした重めのものと合うので、フィナンシェとの相性は良かった。アップルパイは悪くはなかったが、生地がお茶に負けていた。