昨日の不倶戴天の敵は 今日の刎頚の友

日がな一日世界の傍観者となって独り言をのたくった跡

THE GREATS 美の巨匠たち展に往ってきた

 東京開催は本日が最終日。この後神戸市、北九州市と巡回します。

 タイトルに巨匠たちとある通り、有名どころてんこ盛りです。美術に全く興味がない人でも義務教育を終えているのなら、モネやドガ、コローくらいは聞いたことあるだろう。

 所蔵がスコットランド国立美術館なので、スコットランドの有名な画家もピックアップされています。

 

 今回の目玉は二十歳前後のベラスケスが描いた〈卵を料理する老婆〉。

 1618年の作品ですが、油の中に落とされた卵の透明な白身が正に白身になりかけているところまで表現されていて凄い。

 技法も凄いのだが、ふと思ったことがある。

 熱した油の中に卵を落とし入れて加熱調理する方法は、当世の卵の一般的な調理法なんだろうかな?と。あと、今みたいに当たり前のように卵を食べることはなかっただろうと思うので、絵画の背景に何か特別なことがあったのか。

 今回出展されていた作品で、下地になる知識や教養がないと読み解けないものもあったので気になった。

 

 展示作品そのものは油彩が多かったのだが、水彩作品も多かった。一見すると水彩に見えないくらい密度が高く、やる人がやればここまで濃密な水彩画が完成するのかー。と感心しました。

 いつの時代でも?素描は重視されるようで、素描作品も多かったですね。画家の個性そのものが完成作品よりも濃く見て取れるので、素描画を見ていて楽しい。特にチョークや鉛筆で描かれているものが。

 色の濃い紙に描かれており、白チョークでハイライト入れている素描画なんぞも好きだな。

 

 作品を見ていて、『マクベス』を取り扱っていたのもあり、もう1度シェークスピアを片っ端から読みたい。と思いましたな。一応中学生時に図書館にあったシェイクスピア、全て読破しているのだが、当時たかだか13か14程度の子供だったのであまり覚えていないんですよね…(←それはキサマの記憶力の問題だろうが)。

 作品名覚えていないんですが、「プリムローズパス(サクラソウの小径)」が「破滅への道」と知って、ツッコミを入れた記憶はある( ̄▽ ̄;)

 

 それはさておき、展示では作品の隣には画家の生まれや遍歴が簡単に書かれております。時間がないのならすっ飛ばしても問題ないかと思いますが、それを読みながら出展している15~19世紀の作品を時代を追っていくと、先人達が当世の世や後世に与えた影響、同時代の横の繫がりや師弟関係というのが多少分かって面白いです。

 それにしてもよくここまで細かい経歴が分かったなぁ。というのも正直な感想の1つです。

 

 それからアラン・ラムジースコットランド人画家)の作品で〈貴婦人の肖像〉というのがあるのですが、これは元々〈フローラ・マクドナルドの肖像〉とされていた作品だった。現在それは否定されており、結局モデルは誰だか分からないそうだ。

 自分はこれの旧称を見た瞬間、「やっぱハイランドと絡めたくなるよな~。」と思った。

 何でかってーと、彼女はここここで語っているジャコバイトの蜂起に必ず絡んでくる人物だからだ(アン大佐のような絡みではないよ)。ブログでは言及していないけれどね。ちなみに彼女はロンドン塔に幽閉され、解放された後にアメリカに渡り、2年ほどしてから帰国している。

 記憶に間違いがなければ、チャーリーとフローラの肖像画エディンバラの市庁舎に飾られているはずだ。

 

 …なんかもう、どんどん話ズレてくなぁ(;^ω^)

 へぇと思たのが、ジャン=オーギュスト=ドミニク・アングルの〈オシアンの夢〉。

 オシアンは3世紀のケルトの詩人。生死を問わず戦場の勇士を讃えたりしていた詩人のようで、バルド(古代ケルトの戦場の詩人)に近い存在なのかな?と思う。そしてかの有名なナポレオンがオシアン狂で、戦場にも彼の詩集を持って行っていたそうだ。

 他にはウィリアム・ブレイクの〈石板に十戒を記す神〉が斬新だと感じた。

 後ろ姿だけれども、この絵画、神様全身さらけ出しているんだよ。で、モーゼに十戒を掲げている。これって偶像崇拝に当たらないのか?それとも顔出ししていないからギリギリOKなのか?ーとまぁ、衝撃的でした。

 

 点数は100点に満たないものの、密度が高く満足度が高かった。人によってはお腹いっぱいかもしれないが。

 ショップの方はグッズの売れ行きがそこそこ良かったらしく、売切れのシールが貼られていた見本品がそこそこ見受けられました。ただ、この時期にショートブレッドは売れ行きあまり良くないと思うよ?ジンジャーブレッドはともかくとして…というのは気になった。

 

 美術館を後にして、最寄り駅まではどこにもよらずに帰途につき、最寄駅からは食材買い出しの為に店舗のはしごをして、帰宅してから一休みして、再び荷物持ちとして買い出しに出陣しました。

 なのでゆっくりとお茶出来ず。

 ただ、ジュースは飲んでいました。

 長州地サイダー夏みかん味。

 飲み易かったです。

 

 あと余談だが、本日はこんな組み合わせ↓

 上がストロベリーカイヤナイト。下のオレンジ色の入っているものがアリューシャサンストーン。

 いつものことではあるが、見てくれが悪い腕の方は無視してくれ(´-∀-`;)最近トシの所為か体毛生えてきにくいんだよね。汗を止(とど)める機能がないから気持ち悪い。

 元々汗をかきにくい体質とはいえ、じわりと浮いた汗がノンストップで雪だるま式に腕から離れるのは勘弁願いたいよ、うん。慣れないし気持ち悪いよ。冬は冬で保温機能と保湿機能がないから冷えるし肌が乾燥する。どうにかならんもんかのぅ…。

 

 Σ(・△・)

 また話が乖離した!ので、かなり強引だがこれにて終了します。