昨日の不倶戴天の敵は 今日の刎頚の友

日がな一日世界の傍観者となって独り言をのたくった跡

夏越の祓え

 6月は晦日に夏越(なごし)の祓えという行事がある。

 水無月と言う厄払い菓子を食べる。その水無月というものは本日のお茶画像のお茶請けなのだが、この三角形は氷を模しているのだそうだ。何故かというと、氷室の氷を夏に食べると夏バテをしないという言い伝えがあるから。一説には氷を模したものではなく、御幣を模(かたど)ったものという。

 

 上の部分は小豆ですが、小豆は日本人の色彩感覚から赤に分類されることが多い。赤は多くの民族において炎、血、太陽、生命の色、呪術・祭祀的な意味合いで使われてきた色。そして豆は邪気を祓うとされてきた(節分の時にも豆撒くだろ?)

 つまり、水無月の小豆は魔除けの意味を持つ。

 

 6月はもう一つ、16日に嘉祥(かじょう)という厄払いの菓子を食べる習慣がある。この日はお菓子の神様である 田道間守(たじまもり)さんの祭日。

 確か第11代天皇垂仁天皇に、常世の国に行って不老不死の実である、非時香具菓(ときじくのかぐのこのみ)を持ち帰って来いと言われた人。持ち帰るには帰るのだが、間に合わず彼もそのまま後を追うように亡くなっている。

   非時香具菓は今でいう橘の実(雛祭りの時に雛壇の下段に飾るやつ)のこと。 非時香具菓は文献によっては非時香菓とも書かれる。 

 古代の日本は果物や木の実の類を「菓子」と呼んでいた。だからその名残で果物、特に桃の事を水菓子と言う。

 そしてうろ覚えついでに、垂仁天皇は佐保彦と佐保姫の兄妹の伝説で有名じゃあなかったかな?

 

 年々記憶力が低下していっているので、上記に間違いがあったらすみません(汗)。

 で、本日のお茶。

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 お茶は本山茶。普通蒸し煎茶。

 お茶請けは水無月です。岐阜県のです。

 

 和菓子屋さんに売られているもので、小豆ではなく杏が乗っているものもある。個人的にはそちらの方が好みである。