昨日の不倶戴天の敵は 今日の刎頚の友

日がな一日世界の傍観者となって独り言をのたくった跡

三男某が往く

 タイトルからして言葉遊びですな。

 青殺前の雑記帖を見返していて、北畠氏、楠氏、新田氏、足利氏って、跡目継いでんの全員三男坊なんだなー。っと思った。

 

 北畠氏は顕家、顕頼、顕能(あきよし)という構成。 顕頼は1336年に吉野で挙兵していることから、 顕家よりも少し下だと思う。次男三男は80年代まで生きているのだが、次男の方は定かではない。三男は新葉和歌集歌人としても知られているので、そちらでご存知の方もいるやも知れませんな。

 

 次に楠氏。正行(まさつら)、正時、正儀(まさのり)、正秀、正平、朝成(ともしげ)となっていますが、家督を継いだのは正儀。正儀の跡を継いでいるのは長男の正勝だが、正秀(上とは別人)、正元と続いている。

 

 新田氏は義顕、義興(よしおき)、義宗となっている。義宗かその子供の貞方か分からないが、北畠顕家の居城だった霊(りょう)山城(福島県伊達市)に入っている。 

 3人は全員母親が異なるのだが、中でも可哀相なのが義興。妾腹ってことで義貞に疎んじられていた。それに加え、北畠顕家が西上する際にそれに加わり活躍もしているのだが、義貞が顕家に対して強い対抗意識を持っていたせいもあり、無視している。

  それでも義興は健気に(?)父の後を継いでいる。その情の強さと信念が禍いしてか、死後も立派な怨霊組入り。尤も死後怨霊の権化と化した正成さんには敵いませんが。ついで大塔宮こと護良親王も、結構エグイ展開を見せてくれる。

 

 そして足利氏は、説明不要だろう。幼名千寿王こと2代将軍義詮。上は兄上付いて参ります系だが、ここは物凄く仲が悪い。兄は尊氏のマリッジ・ブルーの一夜通いによって生まれた直冬。

 尊氏と直冬って、本来なら刃を向けるべき人ではない人に刃を向け、状況が不利になると「自分がやりたいのは、その周辺にいる奸臣を取り除きたいだけだ!」と同じ言い訳をしている・・・・・・。

 見た目も性格もそっくりだったという言い伝えもあるから、やっぱ親子だねぇ。と突っ込みたい。即同じ反応速度かつ同じ言葉で否定されそうだが(笑)。 

 

 ・・・・・・そういや護良親王も三男だったっけかな。

 

 本日のお茶。

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 お茶はわかなえ。

 お茶請けは説明するまでもなかろう。