久々の博物展~♪チケット購入していたのを忘れていて、思い出して行ったみた今日が最終日。
時間3時間じゃあ足りませんでしたね。人が多過ぎてというのと撮影可というのに阻まれて。しかもさら見した後半の方が面白いのが多くて、非常に悔しい。
で、これは総集編とも言えるべき展示で、古代アンデス文明を約5千年分、時代ごとに追っていったもの。
スペインに滅ぼされる前にあった最後の文明はインカ帝国だが、その前にはチムーやシカン、その前にもワリなどの文明があった。
そしてスペインに滅ぼされた後どうなったのかということにも言及していた。
一番始めはカラル遺跡というもので、この時代に作られていたピラミッドは、何と古代エジプトで最初期に作られたものとほぼ同年代のものだという。
時代を追って展示を見ていくうちに思ったのが、あくまでこれは中米と南米の西側。じゃあ、当世北米や南米の東側ってどうなっていたんだ?と。
こういった遺跡や巨大な神殿などが発見されたという話、聞かないわな。
集団単位が小さかったからなんだろうかね?それともそういったものを発展させるほどの外因的な要因がなかったのかもしれない。実際どうなのか分からないけど。
連綿と続いている文明だが、それぞれ得手不得手があったらしく、見て分かるものもあれば説明されないと分からないものもあった。
見て、これは凄い!と思ったのが、ナスカやワリの織物。
今見てもデザインはいいのだが、技術面がハンパナイ。1cmの幅に織り込まれている糸の幅が100本ってナニ!?染色も豊富だし、そういった被服や織物を見ると何かワクワクする。
農業も土地や気候に合わせた作り方をしていて、今でも使われているものもあるそうだ。農業といえば鉄器が欠かせないはずだが、そういったものを持たない彼等は、どうやって開墾したんだろう?
古代アンデスの人達は時間を気にしない文化圏の人達だったらしく、何かを作り出すに当たって時間を掛けていたから、農地も徐々に広げていったんだろうか?ちなみにシカン文化の人達は合理主義的で感覚として現在人に近いらしいことも分かっている。
そうそう、アンデスといったらミイラ。
エジプトのように作ることもあったようだが、自然とそうなる気候のようで、言うてしまえばフリーズドライミートですな。極々当たり前のように生活の中に存在していた。日本人の感覚でいうならお位牌みたいなもんですかね?
実際死者がミイラとして残っていれば、子孫を守ってくれると考えられていたそうだし。
全体的に生者と死者の距離が近いと感じた。一部地域では服を着替えさせたりごはんを供えたり、生きている人と同等に扱われていたようです。
今回屈葬された?ミイラと布でぐるぐる巻きにされた男児のミイラ、そして顔が布に覆われていない少女のミイラが来日していた。
宣伝では「美少女」と付いていたが、ミイラだからなぁ・・・・。
ただ歯並びいいし、まつげ長いしミイラであっても可愛らしさは感じられました。CG再現してくれればいいのに。
第1会場から第2会場に移動する時に、明治時代に行なわれた契約移民の歴史にも触れていて、時間があればじっくり読みたかった。
中南米には思った以上に日系人がいる。自分が知らないだけなのだろうけれど。
第2会場はアンデス文明に発掘に携わった日本人について言及。これもじっくり読みたかったです、はい。
考古学に対して「分かったところで何になる?」という人にはどうでもいいことだろうが、"判らない"ということに惹かれる人がいて、それを引き継ぐ人達がいることに何だか嬉しさを覚える。
到底彼等の足元にも及びもしないが、自分もそういった素地がある可能性を有するかもしれないからだろうか?
それにしても、最終日でこれだけ人居るんなら開館時間延長してくれてもいいじゃんと思ったのは自分だけではないはず・・・・。
本日のお茶。
お茶は屋久島の紅茶。