本日はサボタージュではないです。ちゃんと労働してから寄りました。
ラファエル前派は英国はヴィクトリア朝に数年ほど存在したグループだが、影響力は絶大で今も尚その余韻は見受けられる。この派がなければ英国の美術は全く異なっていたものになっていただろうともまで言わしめている。内部を見るとドロドロを通り越してデロデロな愛憎関係があったりもしますが・・・・・・。
出展数は65点と少ないものの、作家陣はミレイ、ヒューズ、ロセッティ、アルマ=タデマ、レイトン、ワッツ、バーン=ジョーンズ、ウォーターハウスなど著名どころばかり。よく貸し出してくれましたなという作品多数。自分としても知らない画家が殆どいないという展示はあまりない。
ヴィクトリア朝の絵画は女性よりもむしろ男性の好みに合うんだろうね。会場内にはお一人様男性がとても多かった。
作品は教養や想像力を試すものが多く、作品を見た若しくは作品名を見ただけでは分からないものが多いと思っていい、かな?解説パネルで簡単に説明されているので無知でも問題ないと思うが、知っていた方がより絵画の奥の世界まで入り込めることだろう。
個人的に興味深かったのが、フレデリック・ウォーカーの《魚屋の店》。スペインやイタリアなら兎も角、19世紀の英国の魚屋なんて想像つかんよ。少なくとも自分は。
魚は全てホールで売られておりました。値段はついておらず。見慣れないものもあったが、ハリセンボンがいたのには驚いた。てか、食べるのか?お買い物をしているお客さんは、手にパイン材のような素材で出来た籠を持っていたが、捌くか下ろすかしてもらうのだろうか?そして調理法は??謎も興味の尽きない(笑)。
ギリシア神話や聖書から題材を取ったものが多かったが、中には『アーサー王の死』やシェイクスピアの作品から取ったものもあった。
レイトンの描いた《書見台での学習》という作品は、どうみても東洋趣味満載。学習している女の子は当世の英国の服装だと思うのだが、書見台は勿論のこと、座っている敷物はもろイスラミック文様。思えばこの時代、英国に限らないが、世界中を摘み食いしていた国が多かったよな。驕慢甚だしいったらありゃしねーな。
・・・・まぁいい。
他にはジェイムズ・ハミルトン・ヘイの《流れ星》が印象に残りました。とても地味ぃ~な作品で、星空に一筋の流星が目立たないように描かれている。
ロシア絵画ではよくあるのだが、地平線やら水平線がキャンバスの1/4より下って、珍しいんですよ。効果を狙ったのかそれともそういったところで育ったのか分からないが、印象に残ったことだけは確か。
今回の場所は渋谷のBunkamuraミュージアムなのだが、ここは展示の度に調度や内装を変える。今回は腰掛に使われていたカバーが、アーツ&クラフツで最も人気があった《苺泥棒》だった。そして、大きな絵画の下に演出や距離を取る為に台を置いていたのだが、それは古代題材の絡みで白い大理石を模していた。
展示とは直接関係ないが、ロッカーが無料ロッカーになっていた。そう、100円玉すら入れなくて済むタイプのロッカーだ。恐らく忘れていく人が多かったんだろうね。自分は忘れたことはないが、幾度か他人様が忘れたのを頂戴したことがある。で、大体そのまま募金箱へGo!始めからないものと考えれば自分の為に使うよりはいいっしょ?(有効利用されるかは微妙なところだがね)
いつものようにポストカードを購入して、出口にある他美術館の情報を押さえて帰途に着きました。Bunkamuraミュージアムは他美術館の情報が多いことに加え、ちょっとマイナーな美術館のチラシも置いてあるので重宝します。
余談だが、他美術館の情報が一番多く手に入るのは東京江戸博物館。こんな美術館や博物館があったんだというのもここではよく見かけます。
本日のお茶。
お茶は14年はダージリン1stフラッシュ、オカイティー茶園のスプレンダー(ラスト)。
お茶請けはアラブ首長国連邦産のショートブレッド。トウモロコシ粉使用なので、少し違和感感じる人は感じるかもしらん。アラブ首長国連邦産の焼き菓子は、基本的に気持ち塩味が強めです。
仏、独、英、アラビア語の順で表記されていたので、輸出向けと思われる。