今週横浜で、来週は新宿でフェアとかショーがありますな。横浜は行けないが、新宿には行くつもりだ。
鉱物のフェアなどに行った人はこの展示はよく知っていると思う。宣伝していたしね。開催場所は上野の国立科学博物館だよ。
副題として「地球が生み出すキセキ」となっているのだが、この星がこれだけ豊かな鉱物(宝石)に恵まれているのは、得てして水の存在おかげなのだそうだ。
当たり前のように雨が降るこの国において、水の存在が〝一般的〟なものとして在るわけだが、科学的な観点から見ると水は特殊な存在だ。
この場合のキセキは、奇跡が貴石を生んだとも言えるし、水の軌跡が奇跡を生んだとも言える。地球も水の惑星と言われるくらいだしね。
章の構成は1~5で、5章以外は写真撮影OKです。ただ、人が多いので注意が必要。
第1章 原石の誕生
第2章 原石から宝石へ
第3章 宝石の特性と多様性
第4章 ジュエリーの技巧
第5章 宝石の極み
となっている。
個人的に面白かったのが第3章。
サファイアの3大産地の見比べが出来たのは僥倖かな。
見辛いと思うが、左からミャンマー(ロイヤルブルー)、カシミール(コーンフラワーブルー)、スリランカ(クリアブルー)。微妙に色は違うかと思う。
カシミールは鉱床が枯渇してしまったので現状あるのは継承者所持のみだろうね。市場在庫ももしかしたらあるかもしれない。
この展示の裏には、ルビーの最高峰と言われるピジョンブラッドが展示されていた。
実際鳩の血の色はこういった色ではないけどね。
楽しかったのが以下。
365個の宝石による大色相環。
こちらはカラーダイヤモンド見本。但しファンシーカラー(ピンクなど)の色の濃いものは個別に展示されていました。
左下の白いのは電灯の反射。右はどこへ行ってしまったのだろうか?
また同じ形状ながら厚みによる輝きなどの違いを見ることが出来、それも面白かった。
これはジルコンのカラーバリエーション。
これはサファイアのカラーバリエーション。
コランダムで赤いものはルビーと称されるのだが、微妙な色の違いによってサファイアに分類されるとのことなので、ここにある赤系統のものはルビーとは分類出来ないのだと思う。
こちらはガーネットのカラーバリエーション。
ガーネットは鮮青色以外は色が揃う。
大体は主成分や結晶構造が同じで微量成分の違いで色が異なるのだが、ガーネットは主成分も違う。化学でいう異性体みたいなもんでしょうかねぇ…。
組成や構造は同じながら微量成分で色が違うのはベリリウムの入ったベリル。所謂エメラルドとその仲間達。
これはガーネットの中でもデマントイド・ガーネットのカラーバリエーション。
緑のガーネットでツォボライト・ガーネットというのもいるのだが、こちらはカラーバリエーションがない模様。
こちらは蛍光を発する子達。中には燐光を発しているのもいたが。
上段は右2つがウィレマイト。あとは全てフローライト。
下段は左からルビーとサファイア、ダイアモンド、カルサイト、セレナイト、アウイン、琥珀。
BL照射でこうなる↓
左にずれているので琥珀は相当見辛いかもしれない。
燐光を発していたのはカルサイト達。
これが3章。
あと3章で個人が寄贈した指輪のコレクションがあったのだが、へぇっと思ったのが↓
勾玉がまんまついていますね。
色々とぶつけそうな気もするが、発想は面白いと思った。
巨大な宝石の展示コーナーもあったが、凄いと思うと同時に大きさが中途半端な感じがするので、何となく胡散臭く感じる。しかしそれが大きくなりすぎると逆に信じる気になるのだから不思議なもんだ。自分だけかもしれないが。
4、5章はもうただただその技巧に圧倒されて下さい(;^ω^)ヒビが入り易くかつ割れ易いエメラルドの陰刻なんて初めて見たよ(;゚Д゚)!
あと、5章は会場がかなり暗く、キラッキラッ!満載なので目が痛くなります。ついでに歴史的な観点からも愉しめるかと…。
第2会場では耐久性や産出量の関係によりあまり知られていない鉱物や国産の鉱物が展示されていた。
そのあまり知られていない鉱物なのだが、自分のコレクションの中にはあったりするんだよね…しかも展示されていたものの殆どが。例えばアフガナイト、サフィリン、アズライト、カイヤナイトなど(青系ばっかじゃん)。
だってさ、実際今日つけて行ったブレスレット、(ストロベリー)カイヤナイトなんだけど?
正しくないキラズが右手に収まっている、白っぽいのがストロベリーカイヤナイト。黒っぽいのが夜空の星入りアクアマリン(←オマエその組み合わせのセンスをどうにかしろよ)。
図録は展示品全てを網羅しているわけではないので、見返す気と時間があるのなら写真はがっつり撮っておいた方がいいかも。
自分は宣伝につられ、ショップでmilsil(科博が発行している小冊子)を2冊購入。うち1冊はネコの特集だったので♪もう1冊は味覚(食を味わうメカニズム)について。興味深いんだよね、色々と。
科博を後にして、木陰でティータイムと洒落込んだ後はさっさと帰宅しました。
そして本日のお茶。
お茶はタルザム茶園のヒマラヤン・ミスティック。
お茶請けは奥から新潟県新潟市は大阪屋さんの新潟のいちごブッセ、福井県あわら市は馬面昭栄堂さんは富津スウィートポテト、東京都八王子市は松姫さんの桑の葉まんじゅう。
いずれも美味しかったのだが、いちごブッセ、桑の葉まんじゅう、スウィートポテトの順でお茶との相性は好かった。