昨日の不倶戴天の敵は 今日の刎頚の友

日がな一日世界の傍観者となって独り言をのたくった跡

何故「紅」茶なのか考えてみた

 飲んだお茶の記録をつけている。A5サイズのノートの上半分が明文化された情報を、下半分は五感に頼った情報を書いているのだが、五感に頼った情報って語彙力が如実に表れるな~っと思った。無論自分の語彙力なんぞたかが知れている。

 水色も記しているのだが、許されるのなら色鉛筆持ち出してきて近しい色をノートにのせたい位だ。やらない理由はいくつかあるが、持っている色鉛筆の本数もかなりのものだから(←あまり使わんくせに色を集めるのが好きなヤツ)というのと、お茶が冷めるから。あと、酸化すると明らかに水色変わるのがあるからというのも理由の一つ。

 

 で、面白いことに紅茶の水色って赤というよりは赤褐色のものが多い。のにも関わらず紅茶と書くのは何でだろうか?と思って、グーグル先生に翻訳してもらったら、日本語と中国語と韓国語だけは紅茶のことを「紅(あか)」と書く。他の言語を調べてみたらどこの文化圏も「黒いお茶」、英語で言うならブラックティーと書くことが分かった。

 それならこれは現及び元漢字圏に共通する認識か?と思って、元漢字圏のベトナムでは?と思って現在使用されているアルファベットのベトナム語を調べてみたら、「黒いお茶」だった。

 漢字を使っていた時の表記が分からなかったのでそれがフランスの影響かどうかまでは分からないが、「紅」茶ではないことは明らかになった。あと、よく分からないし触らぬ神に何とやらってことで北朝鮮に関してはパスします。

 

 英語で紅茶のことをブラックティーというのは、中国から紅茶を輸入していた時の名残りのようで、当世輸入していたお茶の水色が黒に近いものだったかららしい。

 日本で紅茶が生産されたのは明治時代だが、当時はアッサム種で紅茶を作っていた(日本の気候では沖縄以外不向き)。

 紅茶の水色は入っているテアフラビン(橙赤色色素)とテアルビジン(赤褐色色素)の量で決まるとされている。ついでに後者が多い方が品質が良いと言われている。

 これらはタンニン(苦渋味成分)から派出する。タンニンは太陽光を得てテアニン(旨味成分)が変化したもの。日本で生育に向かないアッサム種。恐らく日照量が足りない。テアフラビンとテアルビジン、出現するに当たり、テアルビジンはテアフラビンよりもタンニンの量を必要とする。

 当初の紅茶、外国の領事館からかなり辛口の評価をもらったとのこと。つまりテアフラビンの方が多かったとも考えられる。

 

 思考実験になってしまうけれども、赤褐色よりも橙紅色の方が強いとなると、水色は赤寄りにならんかな?

 だったらわざわざ紅の字宛がわないで、赤でも良いのでは?とも思える。が、同じ「アカ」でも「赤」はよりフレッシュで弾ける感じを、「紅」は大人びて上品な感じを纏っているから紅という字を使ったのではなかろうか。

 加えて赤は紅よりもマイナスイメージが強い面をある。例えば赤貧とか赤っ恥とか真っ赤な嘘とか…。紅にもマイナスイメージがないとも言えないが、少なくとも言葉としてはぱっと思い浮かばない。

 

 紅茶の水色は赤という赤ではないけれども「紅茶」と呼ばれるのはそういったところから来ているのかもしれない。

 つか、どう見ても赤色に見えない小豆色も日本人の認識からすると赤色になるんだから、明らかに違う場合を除いて紅茶色と言われる紅茶の水色程度誤差範囲なんだと思う。緑なのに青信号というし、薄紅色なのに赤飯というし!

 

 あと、まぁうだうだグダグダ考えながらお茶していました。

 本日のお茶。

 お茶はサマビオン茶園の2ndフラッシュ、ブルゴーニュ

 お茶請けはバナナのケーキ。

 

 全形。

 闇料理人ことキラズが手作り。食べられる味ではある。ついでにあまり甘くはない。