昨日の不倶戴天の敵は 今日の刎頚の友

日がな一日世界の傍観者となって独り言をのたくった跡

和菓子の日

 記録としては室町時代からあるようだが、流行したのは江戸時代。宮中でも幕府でも庶民の間でも行なわれた行事。嘉祥(かじょう)と言われているが、その日に厄除けとして菓子を食べたのだそうな。
 庶民は十六文で菓子を買い求めたとあるので、所謂駄菓子の類なんだろうか?と思う。何故ならば、今の百均の江戸時代の名称が十九文屋だから。
 
 幕府の場合は、江戸城の大広間に菓子を並べ、将軍から大名、旗本に下された。その総数何と2万点以上だとか。
 宮中の場合は、天皇が公家に米を下賜し、公家はこの米を菓子に替え献上した。とな。

 

 そういった行事を下地として、本日は和菓子の日となっている。
 「和菓子」という言葉が誕生したのは明治時代だが、単語としてしっかりと確立したのは更に遅く、戦後のことである。
 そして昭和54年に日本の和菓子の店舗が海外(パリ)に初進出する。それなりに認知度も高まってきているようだが、欧米人には甘い豆というのは受け入れ難いようで、オリジナル(羊羹とか大福など)は悪戦苦闘しているようだ。
 アジア系は黒い色の食品に関してあまり抵抗感がない人が多いらしく、あんこも比較的すんなり食べられるようだ(もち米はご馳走という地域もあるしね)。

 

 和菓子が洋菓子よりも甘く感じるのは油脂分の含有率による。油脂は口馴染みが良いのでするっと食べられる。ただその分熱量は高い(油脂分が多いと味を感じにくくなる傾向にあるので)。
 ロシアとかトルコとか、お茶には甘いものが欠かせないという地域なら受け入れてくれる率は高そうだが、果たしてどうだろうか。
 逆にダメなのはインドだな。厳しめのベジタリアン多いし、ヒンディー教は魚を不浄のものとしているから、魚が食べる海草(寒天の原材料)なんてもっての外だろう。逆にイスラムだったら宗教的なタブーに抵触しにくいのではなかろうか?キリスト教ユダヤ教は上白糖を敵視する人が多いから微妙だね。

 

 海外に根付いたご当地人向けのWAGASHIなるものは興味あるので、食べてみたいなぁと思う。

 

 じゃあ、まぁ、本日のお茶。

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 お茶は15年はダージリン1stフラッシュ、アリヤ茶園のムーン・ビーム。
 お茶請けは母から頂いた埼玉県新座市はシェフワールドさんの小倉どら焼き。北海道駒谷農場特別栽培小豆100%と明記されている。甘過ぎないので食べ易い。
 相性は良かったよ。